●潤滑性● スライドレールの基本的構造は、外レールと内レールの間にリテーナで保持された数個のスチールボールを装入し、そのスチールボールの回転によって、定められたトラベルの直線往復運動を極めて軽く、かつ正確に行えるようにした理想的なメカニズムです。図-1の場合は一組の外レールと内レールの相対的動きによって一段に引き出せる構造になっておりますので、シングルスライドと呼称します。スチールボールのころがり接触による作動であるため、極めて軽く、また、正確な往復運動を長く維持することができます。当社のスライドレールは組立作業中グリスアップの工程を含めておりますので、通常の使用には給油の必要性は全くありません。● 図-2は外レールと内レールの間に中レールがあり、外レールと中レール間及び中レールと内レール間に、各々リテーナで保持された数個のスチールボールが装入されていますので二段階に引き出すことができます。このようなスライドをダブルスライドと云います。●耐熱性標準仕様の場合、0℃~50℃の範囲内ならば、なんら問題なくご使用いただくことができます。この範囲を超える場合には、改めてご相談ください。●防塵性ボールリテーナはスチールボールを正確に保持すると同時に、ボールの接触面をほこりから保護する役割も果たしています。したがって通常の使用条件では、まず問題ありませんが、できるだけほこりのない清浄な雰囲気で使用することをお勧めします。●スライドの長さとは、完全に閉じた時のスライドの長さです。● スライドの移動距離(トラベル)とは、最大にスライドをのばした時のスライドの全長から、上記のスライドの長さを差し引いた長さです。外レール(External rail)内レール(Internal rail)スライド長さSlide LengthトラベルTravel外レール(External rail) 内レール(Intermediate rail)中レール(Internal rail)図-1図-2スライド全長の3/4引き出せる。3/4トラベルスライドをネジ止めする際に使用する工具穴。アクセスホールスライドを全開した時に、引き抜くことのできないタイプ。全開状態で保持(ロック)されない。ストップタイプスライドを全開した時に、全開した状態で保持される。ラッチやレバー等を操作し解除して全閉できる。ロックタイプドロワーメンバースライドを取りつけるときに、移動側となるメンバー。キャビネットメンバースライドを取りつけるときに、固定側となるメンバー。シーケンシャル機構3メンバーのスライドで全開する時には、中間メンバー→ドロワーメンバー、全閉する時には、ドロワ―メンバー→中間メンバーと順序よく開閉する機構。(片側方面の移動時だけにも言える)スライドレールについて構造特徴●スムーズな作動スライド長さとトラベルについてスライドレールの用語● スライドレールの用語18
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